シンボルツリーで家の印象アップ!後悔しない選び方
シンボルツリーは住まいに個性や季節の彩りを添えてくれる重要な存在です。しかし人気の樹種を植えたものの、想像とのギャップに後悔したという声も聞かれます。シンボルツリーで後悔しないためには、見た目だけでなく、環境や家族の生活に合った樹種を選ぶことが大切です。この記事ではシンボルツリーで後悔しない選び方のポイントや人気の樹種の特徴と注意点、雪国である富山県の気候に合うシンボルツリーについてご紹介します。
シンボルツリーの役割
シンボルツリーは家の象徴として、新築記念や子どもの誕生など家族の節目にあわせて植える樹木で、人や住まいと深く関わる存在です。シンボルツリーの配置はさまざまですが、玄関先など家の外観を印象付ける位置、あるいはリビングや主庭から眺められる場所に植えるのが一般的です。シンボルツリーには建物のデザインを引き立てる役割もあります。直線的で単調な建物のフォルムに樹木のやわらかな曲線が加わることで、立体感や自然のリズムが生まれます。モダンな家には常緑樹でやわらかさをプラスしたり、ナチュラルな家には自然な樹形をいかしたりとその家らしさを演出できます。夜はシンボルツリーをライトアップすると、道行く人を和ませるフォーカルポイントになります。シンボルツリーには外構の機能面を向上させる役割もあります。夏は葉が直射日光を遮り、冬は落葉により光を取り込むことができるほか、道路からの視線を和らげる目隠し効果や、空気を浄化する作用もあります。このようにシンボルツリーは見た目だけでなく快適な住環境づくりにもつながります。
メリットの多いシンボルツリーですが、成長が早すぎたり、うまく育たなかったといった後悔の声があるのも現実です。シンボルツリーで後悔する原因は、樹木に関する認識不足や植える環境が適していないことにあります。樹木はほかのエクステリアと違い生き物なので変化していくという認識を持つことが大切です。シンボルツリーにどのような樹種を選ぶ場合でも、美しく保つにはある程度の管理が必要です。その管理方法が自分に合うかどうかよく見極めることで、一緒に素敵なときを重ねていけるような、相性のよいシンボルツリーに出会えます。
後悔しないシンボルツリーの選びのポイント
シンボルツリー選びで後悔しないためには、注目すべきポイントがあります。おしゃれで人気の樹種だからといって、自分に合うとは限りません。シンボルツリーは家との相性だけでなく、住む人がストレスなく育てられることが大切です。
手入れのしやすさ
シンボルツリーを選ぶときは手入れのしやすさが重要です。シンボルツリーで最も多い後悔のひとつが、手間のかかる樹種を選んで管理が大変になってしまうことです。シンボルツリーの樹形を美しく保つには、剪定や虫を駆除するための薬剤散布、水やりが欠かせません。とくに成長スピードが早い樹種はこまめな剪定が必要ですが、それを怠ると樹形が崩れ、自分では望む姿に仕上げることが難しくなります。病害虫に弱い樹種では適切な処置をしなければ見た目が悪くなり、枯れてしまいます。そのため忙しい人やガーデニング初心者は、ソヨゴやオリーブなど、なるべく成長が緩やかで病害虫に強い樹種を選ぶと後悔が少ないでしょう。アオダモやイロハモミジなどの乾燥に弱い種類は、水やりの頻度も多くなるので、自分の生活に合うかどうか見極めることが大切です。
樹種に適した生育環境
シンボルツリーは、植える場所の環境も重要です。シンボルツリーが思うように育たないと後悔するケースは多く、これは生育環境が合っていないことが考えられます。多くの植物は適度な日当たりや水はけ、風通しのよさを好みます。建物の北側や中庭のように、日照時間が短い場所では日陰や半日陰でも育つ樹種を選ぶとあとで後悔が少なくなります。一方で西日が強い場所では日差しに強い樹種を選び、根が乾燥しないよう水やりは欠かせません。水はけの悪い場所では多くの植物が根腐れを起こしやすいので、土壌改良で排水性を高めるか、ハナミズキやヤマボウシなどの水はけの悪い土でも育つ種類を選ぶとよいでしょう。シンボルツリーが育たないという後悔のないよう、その場所に適した樹種であっても定期的に状態をチェックし、しっかり育っているか確認することが大切です。
落ち葉掃除の頻度
シンボルツリーを選ぶときに見落としがちなのが、落ち葉掃除の手間です。とくに落葉樹は、秋に多くの葉を落とすため、玄関前など人目につくところに植える場合は、頻繁な掃除が欠かせません。風の強い日は隣家の敷地内に落ち葉が飛ばされないような配慮も必要です。実をつける樹種は、落ちた実を踏んで地面の舗装材が汚れることもあります。また、美味しい実は野鳥の好物でもあるため、食べ残しが散らかったり、糞害が生じたりするかもしれません。このように、落葉樹や実をつける樹種をシンボルツリーに選ぶと、紅葉や収穫などを楽しめる一方、掃除の手間がかかることを頭に入れておくと後悔がありません。掃除が必要なのは落葉時期だけですが、ストレスに感じる人は、後悔しないためにもシマトネリコやソヨゴなどの落ち葉の少ない常緑樹をシンボルツリーに選びましょう。
成長を見越した配置
シンボルツリーは、成長を見越した配置ができていないとあとで後悔します。シンボルツリーに限らず、多くの植物は成長とともに幅も高さも大きくなります。高くなる樹種は電線や屋根などに干渉し剪定も大変になります。また横に広がりやすいものは駐車スペースやアプローチ部分にはみ出すと動線に影響が出てきます。シンボルツリーを隣家との境界付近に植える場合も注意が必要です。成長を考慮していないと気付かぬうちに枝葉が越境し、隣家に迷惑をかける恐れもあります。シンボルツリーは数年後の姿を考慮し、動線や隣家への影響のない場所に植えましょう。葉のよく茂る木は日照にも影響するため、なるべく境界付近を避け、コンパクトに育つ樹種を選ぶと安心です。外構計画の段階で庭の図面に高さや幅を書き込むなど入念なシミュレーションをすることが、後悔しないシンボルツリー選びの秘訣です。
シンボルツリーに適した樹種と特色
シンボルツリーで後悔しないためには、1年中青々と葉が茂る常緑樹か、冬に葉を落とす落葉樹かをまず決めましょう。落葉樹は夏と冬では全く姿が異なるため、外観イメージを変えたくない人が選ぶと後悔してしまいます。常緑樹にはソヨゴや常緑ヤマボウシ、シマトネリコ、オリーブなどがあります。ソヨゴは風にそよぐ葉が涼しげで、雌株であれば冬には実も楽しめます。成長スピードは緩やかできれいな樹形を保ちやすく、手間をかけたくない人に向いています。常緑ヤマボウシは鮮やかな光沢のある葉と、6月に咲く白い大きな花が特徴です。剪定も気になる箇所だけでよいため手間がかからないのが魅力です。ただ寒さには弱く、寒冷地では落葉することもあるので、目隠しを目的に植えると後悔するかもしれません。シマトネリコは葉が小ぶりで、軽やかな印象の樹木です。とくに根元から枝分かれしている「株立ちタイプ」は、ナチュラルな外観によく合います。成長が早いため、シンボルツリーにする場合はこまめな剪定が必要です。オリーブは銀色がかった葉がシックで、おしゃれなシンボルツリーとして多く用いられます。幹がまっすぐなタイプと、広がりが出るタイプに分かれますが、横に広がるタイプは剪定により樹形を整える必要があり、少々手間がかかります。乾燥には強いですが、水切れ状態が続くと実がしぼむので適度な水やりは欠かせません。
落葉樹にはイロハモミジや アオダモ、ジューンベリー、ハナミズキなどがあります。イロハモミジは和風だけでなくさまざまな家にあわせやすい樹種です。美しい紅葉が魅力ですが放置すると大木になるため、こまめな剪定が必要です。西日や直射日光の当たらない、水はけのよい場所を好みます。アオダモは自然な立ち姿と幹肌の縞模様が美しく、シンボルツリーとして人気です。直射日光や西日の強い場所では葉やけを起こしやすくなります。一方で半日陰の場所には強く、日当たりの少ない中庭でも育ちます。ジューンベリーは食べられる赤い実をつけるのが魅力ですが、実が落ちると地面が汚れやすいので、配置場所に注意しないと後悔してしまうことも。葉が込み合ってくると蒸れやすいので、風通しをよくするための剪定が必要です。ハナミズキは季節ごとに花、紅葉、実の変化を楽しめます。花の色により成長スピードの違いはありますが、総じて樹形の変化は少なく省スペースで管理できるため、玄関先のシンボルツリーに適しています。シンボルツリーはイメージだけで選ぶと後悔するので、事前に気になる樹種をピックアップし、庭木を得意とする外構の専門業者に相談するとスムーズです。
雪国・富山県のシンボルツリー選びと冬の対策
富山県などの積雪地では、寒さや雪に強いシンボルツリー選びや、霜・積雪への対策が欠かせません。とくに耐寒性のある常緑樹は少ないため、うっかり寒さに弱い樹種を植えて後悔することのないよう注意が必要です。寒さに強い常緑樹の代表はソヨゴです。富山県のような寒冷地でも育てやすく、軽やかな葉と赤い実が、寂しい冬の庭を鮮やかに彩ってくれる貴重な樹種です。耐寒性のある落葉樹は比較的多く、アオダモやイロハモミジ、ヤマボウシ(落葉性)やジューンベリー、カツラなどがあります。これらの樹種は半日陰でも育つので、冬の日照時間が短い富山県では非常に重宝します。カツラはハート形の葉と秋の黄葉が美しく、富山県に多い粘土質土壌でも育てやすい樹種です。最終樹高は30メートルにもなるため、低く保つには剪定が必須ですが、上手に育てると印象深く素敵な外観の家になります。
いずれの樹種をシンボルツリーに選ぶ場合でも、雪が降る前に木の根元をマルチングして土の保温をしたり、水やりの頻度を少なくしたりすることで根腐れ防止になります。富山県の土壌は水分が多く、冬に凍結しやすいため、水はけの改善やマルチングが有効です。また富山県は季節風の影響で、冬季は強風が吹くことを考慮し、なるべく風が直接当たる場所への配置は避けましょう。雪深い地域では雪囲いなどの対策をすると積雪や強風による樹木の倒壊や枝折れを防止でき、安全に冬を越せます。鉢植え管理ができる樹種であれば、状況に応じて柔軟に場所を移動できます。積雪地域でシンボルツリーを植える際は、気候に適した樹種選びや土壌の確認と改善、配置計画が大切です。積雪地に適した樹木の剪定時期やメンテナンス方法など、その地域の気候に詳しい外構の専門業者に相談すると後悔のないシンボルツリー選びができるでしょう。
まとめ
シンボルツリーで後悔しないためには、植えたい樹木の特徴や適した生育環境、自分がどの程度手間をかけられるかを踏まえて選ぶことが大切です。植えたあとは放置するのではなく、定期的なチェックと適切なケアをすることで、自分に合った素敵なシンボルツリーに育てられます。アイストップ・デザインでは、植栽の施工実績が豊富です。シンボルツリーのおしゃれなレイアウトや、雪国ならではの対策もご提案できますのでお気軽にお問い合わせください。




